心臓の病気による胸の痛み≪僧帽弁逸脱症≫

心臓には右心房、右心室、左心房、左心室という4つの部屋がありますが、全身に血液を送るポンプのはたらきをする重要な部分である左心室は、“僧帽弁”という弁によって左心房と隔てられています。

 

形がカトリックの司教の冠に似ていることから名づけられた“僧帽弁”は大きな前尖と小さな後尖の2枚の弁からなる二尖弁で左房室弁とも言われ、左心房の収縮時に開いて左心室に血液を送り、左心室の収縮時には閉じて左心房へ血液が逆流するのを防ぐ役割を果たしています。

 

この弁に異常が生じる“僧帽弁逸脱症”という病気は、僧帽弁のコラーゲン線維が変質してスポンジのように厚くやわらかくなってたるみ、左心室の収縮時に左心房側に落ち込んでしまうもので、これが僧帽弁閉鎖不全症や不整脈の原因になると考えられていますが、変質してしまう原因には遺伝的やものの他に、感染性心内膜炎や心筋炎、心筋梗塞などといったものもあるようです。

 

症状は全くない人もいますが、胸の痛みや不整脈、動悸、めまいなどが多く、中には失神を起こす人もいて、症状が重い場合には薬物療法だけでなく手術による治療も行われます。

 

罹患率は、男性より女性の方が2倍位高いと言われ、その殆どは先天的なもので原因はいまだに解明されていません。

 

また、“僧帽弁逸脱症”は50人に1人程度の割合で発症する比較的よくある病気ですが、細菌や真菌に感染して弁膜に障害を起こす“感染性心内膜炎”を引き起こすリスクが他の人よりも高くなるために、抜歯などの際には医師に言って抗生剤を処方してもらう必要があります。

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